(1) 2003年 元旦 

mini-otoso
<ミニ・お屠蘇セット>と<ミニ鏡餅>

私の自慢の小さな可愛いお屠蘇セットです。小さな屠蘇器と、三段の盃と、手の平に乗る様な二段重と、盃の様に小さな黒と赤の蓋物がセットです。
手前の赤い「龍」の蓋物には焼いたするめ、白い「龍」の蓋物には結び昆布、真ん中の白い羽子板型のお皿には粗塩を入れています。

元旦の朝一番にお屠蘇を祝います。そして、母がしていた様に「お年取り」をします。日本では、従来年令を旧で数えていたので毎年新年に一つずつ年を取っていました。我が家の風習では、鏡餅を両手で捧げて頭を下げつつ、「幾つになりました」(最近は、満で言うようになりました)と神様や御先祖に報告し、新しい年の加護を願い、感謝を捧げます。父母の郷里の佐賀県では、今でもそうしているのではないでしょうか?

鏡餅は、昔は大きくて、「我が家は何升の鏡餅」などと言いましたが、今は、核家族で少人数の家庭が多いので、だんだん小さくなり、今では鏡餅を飾らない家もあるかも知れません。ちなみに私は、神棚用と思われる小さお重ねにしています。(可愛い!)上に載せる葉付き蜜柑は、それより小さいものでないと、頭でっかちになって格好が悪いので、果物屋さんにお願いして一番小さいのを取っておいてもらいました。
だから、良いバランスでしょう?見るだけで楽しくなります。

でも、これは、私のミニ・コレクションを使っての、好き勝手な方法でのミニ・セレモニーです。ご先祖様達が見られたら、何だこれは?とびっくりされることでしょうね。



<元旦の祝い膳>

元旦の祝い膳。ほのぼのと幸せに包まれて、わき上がる感謝を味わうひとときです。祝い膳は、私にはどうしても欠かせないものです。
酢の物の香しさ、お煮染めの匂い、そして、懐かしいしみじみと美味しい味。
私は、お煮染めは、日本料理の最高峰だと思っていますが、普段はあまり作らない様にしています。何故なら、お正月の楽しみとして、取っておきたいからです。
酢の物も、「紅白膾」と「菊花かぶ」は、私にとっては、まさにお正月の象徴の様なお料理に思えて、普段はあまり作る気がしません。これも、お正月の楽しみだからです。私って、食いしん坊ですよね。食べることと幸せが連動しているのですから。少し、恥ずかしいな。

手前の小さな三段のお重は、本来お菓子等を入れるものらしいです。私は、その中に美しい盃や小さな器を入れて、酢の物や数の子などを盛ります。その為に、素敵な盃をたくさん持っています。私の盃のコレクションを見た人は、私が、どれほど飲んべえかと思う様です。

なお、この後に<元旦の夕食>があったのですが、写真を撮るのも忘れて食べてしまいました。(食欲の鬼の私なのでした)
残念!お雑煮などがあり、器も吟味していて、とても素敵だったのに…。



<羽子板と生け花>

昨年のお正月から我が家へやって来た美しい羽子板です。友達の伯母さんが、20年以上前に作られたものだそうで、私の宝物となりました。

生け花は、年末に庭師の奥さんから頂きました。手前のピンクと白の小さなものは、「餅花」と言うそうで、白とピンクに染めた餅を木の枝を曲げたもの(たぶん柳の木)に付けた、奥さんの手作りの縁起物です。奥さんは生け花の先生です。「松だけ加えて下さい」とのことでしたので、買って来て加えましたが、写真を見ると、『あ!松が横向いている!』……。

私は、生け花などの女らしいことは、苦手です。第一、お正月の生花をガラスの花瓶に活ける人も珍しいと思いますが、震災後、まだ壷は持っていません。これからも、これで活けることでしょう。



<大晦日に作ったおせち料理>

奥の2つの大きくて深いお重はお煮染め用とし、中程の中形のお重4つは(写真では2つしか写っていませんが)お酢のもの(お酢のものだけで、毎年4種類作ります)や和え物などを入れ、手前の小さな3段のお重は、翌日の私の元旦の祝い膳用です。

昨年買い替えた冷蔵庫が、前より小さいことから、おせちを1種類ずつタッパーに入れて保存することはできなくなったので、こんなプラスッチックのお重に詰めて、保存することにしました。いづれにしても、塗の重箱は久しく使わなくなりました。
そして、食卓に出す時も大皿に盛らずに、このままお出しすることにしました。(例年の様に、私の自慢の大皿等をふんだんに使うと、とても華やかになり楽しいのですが、洗い物が大量になり、お客さまが気の毒がって気を使われますし…。)
(《影の声》=食事が終わったら、すぐ麻雀がしたいので、利便性の方を優先……したのでした。)

奥の大きなお重は大量に入るので、お煮染め類を一区画に1種類ずつ、この大きさに入る量に限定して作りました(例年の三分の1程の量です)。
私は、ごぼうはごぼうのみ、こんにゃくはこんにゃくのみと、お煮染め類を別々に煮ますが、この様に予め量が決まっていると、仕事が大変効率的に捗りました。
例年は、大根などお煮染めだけで超大形のものを1本使いますが、今回は入り切らないので中形のもの半本にしました。そして残りの半本を、紅白膾に使いました。いつもの半分以下です。その他もすべて、例年の三分の一程の量にしましたので、手早く楽に作れて助かりました。

大晦日の夜、これらが出来上がって、冷蔵庫にお重が整然と重ねられて入っている様を見るのは、とても幸せな気分でした。
体調を崩し、秋には外出も出来ない程だった私が、不思議なことに年末に回復して、又素晴らしいお正月が迎えられるなんて…、信じられない思いの大晦日の夜でした。



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