<1月10日 夕食>
お正月の残りの蒲鉾や三つ葉などを使って、卵とじを作りました。昆布とかつおの出汁で作り、仕上げに柚子を散らすと、残り物とは思えない、得も言われぬ美味しいものになります。冬の料理に、柚子は不可欠です。
真ん中の、金の扇型の器の中は、私の自慢の菊花かぶです。半分残っていた蕪を使って、又、今日、菊花かぶを作りました。白い菊が咲き乱れた様は、味も姿も日本料理の華と言っては過言でしょうか?
実は、恥ずかしながら、私は、菊花かぶを、大きな蕪で作るものなのか、小蕪で作るのが本当なのか、知りませんでした。
それで、以前にお隣の奥さんが、「私の料理を、亡くなった主人が、とても誉めてくれていました」と、言われていたのを思い出し、年末にお会いした時、思い切って聞いてみました。すると、即座に「大蕪です。小蕪で作ると美味しくありません。小蕪は、漬け物が美味しいのです。」と教えて下さいました。料理のことを、これ程自信を持って教えてくれる人は、職業人以外では初めてで、嬉しく思いました。
私は、知らないなりに、大きな方が扱いやすいと言うことから、大蕪を使っていたのですが、正解だった訳です。
彼女は、私より大分年上の方で、ご主人は、長年、船舶の料理長を勤めておられました。そのご主人の御墨付きなら、さぞかしとは思っていたのですが、本当にその通りの方でした。
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